体験者:Iさん
場所:唐津市近辺
私は警備員の仕事をしております。
この仕事をしていると深夜いろいろな場所にいくので同僚もいろいろな経験をしています。
今日お話しするのは経験した中でも不思議な現象といいますか、心霊に対して考えが変わったことをお話しします。
結構前の出来事なのですが、とある病院の見回りをするお仕事を請け負っていました。
病院といっても小さな病院で20分くらい歩くと全て回れるくらいの大きさです。
この病院でも深夜になると不思議なことが多々起きていました。
テレビや怪談でもよく聞くナースコールがいない部屋から鳴ることや、真っ暗の廊下に人影が見えるなどたくさん経験してきました。
特に警備のお仕事なので、人影が見えると僕たちは見に行かなければなりません。
本当の人だったら問題ありますからね。
病院だしなぁいろいろあるねぇ、とある意味慣れていまして、あの霊は何であそこに出るのかなどを同僚と考察して楽しんでいました。
◆ある日、病院の移転が決まった
勤め先から「来月から新しい病棟を警備してもらう」と連絡がありました。
新しい設備、綺麗な廊下、以前よりも綺麗になって少し広くなりました。
図面を見ながら警備の体制や見回り方法を決めたりするのですが、どこか寂しい気分になります。
もうあの幽霊とは会えないのかぁ
という気持ち。
変ではあります。何事もないのが一番です。
しかし警備をしてたら、どこかアミューズメントな気分ありまして。不謹慎ですが。
そんな気持ちを持って初日を迎えました。
◆巡回初日の出来事
入院患者も夜勤のナースも誰もいない病棟に自分だけが警備をするという日でした。
薄暗い廊下を懐中電灯を持って照らしながら歩いていました。
光があると言えば、非常口の案内の光のみ。
新しい病棟もどこかしら薄気味悪く感じます。
ある程度見回りが終わり、戻ろうとした時です。
部屋の入り口にある部屋番号が書かれた案内プレートが1つ1つ徐々に光ってきました。
元々光る仕組みなのですが、誰もいないのに光ることはおかしい、ということで報告日誌に記載しました。
次の日、電気工事の方に見てもらったというのですが何も問題がないとのことでした。
接触が悪かったのかな、と思うことにしました。
◆巡回2日目
昨日消えていた案内プレートが全部光っています。
どことなく明かりがあるだけで安心できます。
3階から2階に降りる階段を歩いていると、ふと人影が横切るのが見えました。
慌てて懐中電灯を向けましたが誰もいない。
段々空気が変わっていく気がしてきました。
寒くなるというか、でも湿度があり生暖かい部分あるような。
この日は二人体制で見回りをしていたので、相方にどうだった?って聞くと
「お前さぁ、怖いからっていって大声で歌うなよぉ笑笑」と。
そもそも歌うわけもなく、
「んなわけないやろぉ」と言った瞬間です。
玄関先に置いてある車椅子が勝手に動きだしました。
「いまの、、みた・・?」
二人で確認するかのように懐中電灯を車椅子に向けた瞬間です。
鳴るはずがないナースコールが鳴り響き、二人は声が出ませんでした。
そして動く気配がしたので車椅子に目を向けると
すぅ・・っと入院時に着る服を身に纏い車椅子に乗る女性が近づいてきます。
うぉおおおおぉおおおお!!!
とあまりの恐怖に二人は叫んでしまいました。
後日気づいたこと
同僚と出来事を話していたら、以前の古い病院でも同じ現象が起きてたことに気づきました。
車椅子の女性も、以前の病院に出る幽霊としてナースや警備員の中では有名でした。
なぜ、真新しい病院に同じ幽霊が出たのか。
謎は深まるばかりです。
最近は、この病院の見回りには配属されていないのでわかりませんが
新しく配属した警備員はすぐに辞めていくという話は聞かされています。
怪奇社の考察
インタビュ〜ありがとうございました。
唐津とは書いていますが、本来は唐津ではありません。場所を特定されない為です。
病院で起こる怪奇現象ってほんとたくさん聞きます。
ちょっと前にアマプラで「悪霊病棟」というドラマを見ました。
ここまですごい呪いは滅多にないと思いますが生死を争う場所としては幽霊は溜まりやすいのかなぁと思います。
そして今回のお話しにある心霊たち。
もしかするとこの病院をすごく気に入っていたのかも知れません。
今でも入院していると思っているのであれば、真新しい病院に先取り!ということなのでしょうか。
そして案内プレートの光は、心霊からの移動完了のメッセージだとするのであれば理解できます。
一つ一つ着いていき、次の日は全て着いている。ある意味憑いている。
きっと深夜に心霊会合をしているのであれば、綺麗になったねぇぇと話しているのかもしれません。
何らかの病気で亡くなられた方々にご冥福をお祈りいたします。
そして警備員の邪魔をしないよう心より申し上げます。
新着佐賀実話怪談
- 【競馬場の怪談】22号厩舎の怪YoutuberのTEKKENさんコラボを記念して競馬場の怪談2回目です。今回はどんな怪談が聞けるのでしょうか。 【競馬場の怪談】22号厩舎の怪 地方競馬在籍の騎手や厩務員のほとんどは、今でも独身者は厩舎に寝泊まりしてい… 続きを読む »【競馬場の怪談】22号厩舎の怪
- 【競馬場の怪談】人生最後の大勝負投稿者:TEKKEN体験場所:競馬場 約40年ほど前、某競馬場のトイレで、1人の中年男性が自決した有名な話しがありますが、実は…この話しには続きがあるっ事、ご存知でしょうか? この男性は剥き出しにした電気コードを、自分の… 続きを読む »【競馬場の怪談】人生最後の大勝負
- 川副大橋の心霊体験心霊体験者:多数体験場所:佐賀市川副町 心霊体験をした方が多い場所 怪奇社の心霊体験インタビューで「川副大橋」での心霊体験をした方が多くいらっしゃいました。この投稿では、どのような心霊体験をしたかをまとめています。 川副… 続きを読む »川副大橋の心霊体験
- 小さな公園のブランコ心霊体験者:Kさん(佐賀市在住)体験場所:佐賀市 つい先日バイトが終わって徒歩で家に帰っている時の体験です。家に帰るには細い路地を歩かなければなりません。路地を歩いていると、小さな公園があります。昼間は近所の子どもたちや… 続きを読む »小さな公園のブランコ
- 三瀬峠に住み着く心霊体験者:Aさん(佐賀市在住の大学生)体験場所:三瀬峠 この心霊体験は去年(2022年)の夏休みに三瀬峠で体験したお話しです。正直この話はしたくないのですが、今回を最後に話をして忘れようと思っています。 夏休みに友人のB君… 続きを読む »三瀬峠に住み着く心霊