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死期が近い人の匂い

体験者:Mさん
場所:佐賀市

死期が近い患者

この話は「死臭」という匂いのお話しです。
この匂いが死臭であるとわかってから、この匂いが嫌いになり、今でも似た匂いがすると嫌な気持ちになります。

最初の匂いを感じたのは、ペットのウサギでした。
寿命も近くなり少しずつ弱ってきているのがわかりました。

とある日、甘ったるく何かが熟したような匂いがウサギのいる部屋に充満していました。
鼻に残る香りがココナッツやカサブランカのような匂いが似ています。

匂いがしだしたのはペットのうさぎが亡くなる1ヶ月前。
同じ部屋で一緒に寝ていたので匂いが出てきたのを覚えています。

その後、ペットは亡くなりましたが亡くなってからも1ヶ月は匂いが部屋に残っていました。

その時は何かの勘違いや、香水などが部屋にあったのかと思っていましたが、
この匂いが死臭であると確信したのは次の出来事です。

中学2年生の頃、知り合いの方が脳死状態になりお見舞いに行った時です。
その病室には、あの時と同じような甘ったるい匂いが充満していました。

「この匂いは・・・」

うさぎの事を思い出しました。
その匂いを感じた数日後に、知り合いはお亡くなりになりました。

「この匂いを嗅ぐと亡くなってしまう」

その匂いは他の人にはわからないようでした。
自分の鼻が嗅ぎ分けているのかはわかりません。
しかし、匂いは確実にしています。

時は過ぎ高校生の頃の体験です。

祖父はALSという病気でした。
病気が悪化し植物人間になってしまいました。
植物人間になってから数日後にあの匂いが病室に漂ってきました。

匂いがしてきた数ヶ月後に祖父の呼吸が止まったのを確認しました。

この数件のことがあり、私はこの匂いがすると死期が訪れると思っています。

病院に行った時もこの匂いがすることがありますし、今でも街を歩いていると匂いがすることがあります。
「あれ、、この人から。。」ということもあります。

甘ったるく熟した死の臭い。
その類の臭いは身体が受け付けず、今も鼻につくことを恐れ続けています。

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