
1. 調査サマリー
| 怪奇レベル | 警戒:B+(水没集落の残留思念と誘引磁場) |
| 主な怪異 | 水面から伸びる白い手、深夜のダムを歩くずぶ濡れの影、橋の上での話し声 |
| カテゴリー | ダム / 湖 / 水没遺構 |
| 調査完了日 | 2025年9月 |
2. 巨大な壁が堰き止めた「時間」
佐賀市富士町に位置する嘉瀬川ダム(富士しゃくなげ湖)。
2012年に竣工したこの巨大な多目的ダムの底には、かつて富士町の160戸もの人々の営みがあった集落が沈んでいる。
近代的なコンクリートの構造物と、穏やかな湖面。
そのコントラストは美しいが、夜になると景色は一変する。
巨大なダム壁はまるで異界を封じ込める結界のようであり、湖底に沈んだ家々の記憶が、泡となって水面に浮かび上がってくる。
3. 湖畔の深淵:沈黙する水の記憶
- 水没した故郷の未練
ダム建設によって移転を余儀なくされた人々の想い、そして壊しきれず水の底に取り残された家屋や樹木。それらが発する「寂しさ」のエネルギーが、精神的に不安定な者を呼び寄せているという。 - 銀河大橋の視線
ダム湖に架かる大きな橋の上では、深夜、欄干の外をじっと見つめる人影の目撃談が絶えない。声をかけようと近づくと、その影は音もなく水面へと消えていくという。 - 「水」が持つ記憶の記録
水は情報を記憶すると言われる。嘉瀬川ダムの深い水域は、過去に起きた水難事故や周辺での事件の断片を、冷たい暗闇の中に保存し続けている。
4. 怪奇社・実地調査レポート:深夜の湖畔観測
● 観測ポイント:ダムサイドの展望エリア
深夜1時30分、周囲に他の車両がない状態で調査を開始。
湖面に向けて指向性マイクを向けたところ、水音に混じって「カチャカチャ」という、食器が触れ合うような生活音が微かに拾われた。
湖底に沈んだ家々で、今もなお食卓を囲む風景が繰り返されているのか。
● 特筆すべき現象:水中に光る「生活灯」
生活音が聞こえた湖を眺めていると、水中の中に光っている部分を見つける。
街頭の反射ではなく水中の中である。
今もなお、水中で生活している思いが漂っているのだろうか。
【石川代表の分析】
「ここは『怨み』よりも『郷愁』が強い場所だ。しかし、その郷愁はあまりに深く重いため、生者が触れるとそのまま引きずり込まれる。新しいダムだからと侮るなかれ。『沈められた場所』には、必ずそれを覆うような異質の磁場が発生する。」
5. アクセスと探索の心得
- 所在地: 佐賀県佐賀市富士町大字藤瀬
- 注意事項
- 安全柵を越えない
巨大建造物ゆえ、転落は即、死を意味する。物理的な安全確保を最優先すること。 - 夜間の騒音禁止
山間に音が響きやすく、近隣住民や管理事務所への迷惑となる行為は厳禁。 - 水面を注視しすぎない
強い誘引磁場を感じた場合、すぐに視線を逸らし、その場を離れること。
- 安全柵を越えない
6. 読者の体験談
- 「夜中にドライブでダムの周りを走っていたら、街灯の下にずぶ濡れの女性が立っていました。通り過ぎてバックミラーを見たら、彼女は猛烈な勢いで車を追いかけてきて…」(小城市・30代男性)
- 「ダム湖が見える駐車場で休憩していたら、車の窓を外からコンコンと叩かれました。開けたら誰もいなくて、ただ窓ガラスに小さな子供の手形が2つ付いていました。」(佐賀市・20代女性)


