大分県玖珠町に佇む扇形の巨大廃墟、「旧・豊後森機関庫」。現在は国の登録有形文化財として静かに余生を過ごしていますが、夜になると戦時中の記憶が呼び覚まされるという噂が絶えません。怪奇社がその闇を掘り下げます。

1. 歴史・背景
1934年に完成したこの機関庫は、蒸気機関車の拠点として九州の鉄道網を支える心臓部でした。しかし、第二次世界大戦末期の1945年、米軍戦闘機による激しい機銃掃射の標的となりました。当時の姿をそのまま留める扇形の車庫と転車台は、産業遺産としての美しさと同時に、戦争の痛々しさを今に伝えています。
2. ここで起きた事件
- 1945年の米軍空襲
執拗な機銃掃射を受け、逃げ場を失った国鉄職員や兵士たちが犠牲となりました。
今も外壁に残る無数の穴は、当時の弾痕そのものです。 - 鉄道事故の記録
巨大な鉄製の転車台や機関車を扱う現場であったため、作業中に挟まれる、あるいは落下するといった凄惨な労働事故も複数記録されています。
3. 起こる怪奇現象
「深夜、誰もいないはずの広場で響く軍靴の足音」
ネットや地元で最も多く語られる現象は以下の通りです。
- 兵士の霊: 弾痕が残る壁の前に、旧日本軍の制服を着た男が立っており、じっとこちらを見つめている。
- 金属を叩く音: 夜中にカンカンと、機関車を整備するかのような乾いた金属音が周囲に響き渡る。
- 謎のノイズ: 動画撮影をすると、当時の戦闘機のエンジン音のような低い唸り声が紛れ込む。
4. アクセス方法
- 住所: 大分県玖珠郡玖珠町大字帆足242-4
- アクセス: JR久大本線「豊後森駅」から徒歩約5分。高速道路を利用する場合は「玖珠IC」から約5分。
5. 現地での注意事項
- 立入禁止区域: 老朽化が激しいため、フェンスを越えての建物内への侵入は厳禁です。
- 慰霊の心: 戦争の記憶が残る場所です。騒ぐ、落書きをするなどの不敬な行為は、霊を刺激するだけでなく法的処罰の対象となります。
6. 裏の顔:増え続ける弾痕
地元の一部の噂では、「壁の弾痕の数が、年々少しずつ増えている」と言われています。
戦後、何度か修復や補強が行われたにもかかわらず、いつの間にか新しい貫通痕が現れるという現象が囁かれており、それは当時の爆撃が今も「繰り返されている」ことの現れだと考えられています。
7. 地元住民のインタビュー
「元国鉄職員(80代)」
「あそこはね、雨の日の夕暮れには近づいちゃいかんと言われてた。空襲で亡くなった人たちの血が地面に染み込んでいて、雨が降るとその匂いが立ち上ってくるんだよ。父はよく言っていた、『夜中に持ち場に行くと、誰もいないのに石炭を焚く匂いがするんだ』とね。」
「近隣に住む大学生(20代)」
「サークルの仲間と心霊スポット巡りで夜に写真を撮りに行ったんです。フラッシュを焚いたら、車庫の暗がりに何十人もの『黒い影』が整列しているのが写って……。みんな無表情でこっちを睨んでいました。怖くなってすぐに消去しましたが、あの視線は忘れられません。」


